各々の機器がMiracast認証プログラムにパスした上で、対応機器のリストを公開してくれればいいのだが、現状そうなっていないから厄介だ。文章表現の判りにくさも加わって状況は混沌としている。
製品仕様は嘘は書いていないが正確でもない
例えば、Amazon Kindle Fire HDXシリーズは、Miracast対応テレビに接続できると書いてあるが、本体がMiracast対応であるとは書いていない。何でかといえばWi-Fi Allianceが決めた認証プログラムにパスしていないからだ(2013/12/28の段階で)。
Amazon Kindle Fire HDX
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00DOQ6L9G/ref=famstripe_kfhx
Dell Venue 8 Proは「 Miracastワイヤレステクノロジー*を採用。高画質のビデオ、写真、プレゼンテーションを、Dell Venue 8 ProタブレットからMiracast対応のテレビにストリーミング再生できます。」
だそうだが、これも本体が対応しているとは書いていない。理由はKindleと同じ、プログラムにパスしていないからだ(2013/12/28の段階で)。
Dell Venue 8 Pro
http://www.dell.com/jp/p/dell-venue-8-pro/pd
一方、スマホやテレビには「対応」製品がある
一方で、受け側であるActiontec Screenbeam ProやNETGEAR PTV3000は認証にパスしたMiracast CERTIFIEDな製品だ。テレビにも認証済み製品は多いし、スマホにも多数ある。
認証の取得状況は、Wi-Fi Allianceのサイトで見ることができる。
認証を取らずにMiracastに対応していると言ってしまうと認証の意味自体を否定することになる(言ったもん勝ちになる)。そういう表現は出来るはずがないが、製品が出来ることを書く事自体は(法律的には)問題がない。自分は対応していないが、相手が対応していれば繋がるよ。というのが上記の表現の真意のはずなのだが正しく伝わっているだろうか?
何かしょっぱい事態になっているが今後の展開は?改善されるのか?
なかなか難しいが全く筋がないわけではない。日本にはJEITAという日本の電子機器メーカー等があつまる寄り合いがあるが、ここはそういうあいまいな表記にやたらうるさい団体だ。表記に対してはガイドラインがあり、都度更新される。
http://home.jeita.or.jp/ce/guideline/
あまり状況が酷いようだと、JEITA会員のどこかのメーカーが「おいおい外資はやりたい放題だぞ何とかしようぜ兄弟」みたいに動くかもしれない。
ま、それは冗談として、自衛の手段としては、受け側・テレビアダプターの対応状況も確認し、2重確認するのが懸命だろう。上記のように送り側が認証にパスしていない場合、認証が相互接続性を担保していないのだが、そういった場合においてもメーカーの努力よって接続性が担保される場合がある。
特に、Windows 8.1、Android 4.4, Fire OS (Android)といったビジネス規模の大きい実装に対してはアダプタ側も対応する場合が多いと思われるため、状況的には深刻にはならないはずだと思いたい。とはいえ、そういった状況にあぐらをかかれて認証を取らない・気にしないと居直られると、認証の意味がなくなってくるので困るのだが、現状はかなり微妙だ。