HP EliteBook 8770w Mobile Workstationの変態スペックに驚愕する

重量 3.6kg (ACアダプタを含まず)の超重量級ノートの話、ストレージが最大4台詰めるぞ。

在宅勤務が半年以上に及ぶにつれて、手持ちのPCでは不満を感じるようになった。具体的には、

  • 14.1インチ1440×900というディスプレーサイズは狭い、1920×1080は欲しいが、画面が狭いと(年齢的に良く)見えないので17インチぐらい欲しい。
  • AnyClutchというリモートデスクトップサービスを使っているが、キーボードがUS配列だとキーバインドがおかしい、実質JIS配列じゃないとだめ。

という課題があった。東芝に該当する製品がなかったので、二か月ほど検討した末HPの新品を買うことにした。実際注文もしたのだが、パーツ(SSD)欠品につき納期未定のなってしまったので、注文して3週間ほどしたのちにキャンセルした。

Dellは見た目がダサいので初めから眼中になく、Lenovoも検討したのだがこっちも納期が二か月とかなり問題あり。これが在宅勤務特需によるものなのかは知らないが、なかなか目当てのパソコンが買えないという目にあったという話だ。

そこでというわけでもないが、いつもの通りヤフオクで中古を狙ってみた。そこで、なんとなく3万位の中古という条件に合致した品としてHP EliteBook 8770wをうっかり買ってしまった。あーあ、買っちゃったよ感がありつつも、現品を見てみるとこりゃなかなかマニア心を掴んで離さない変態ノートだった。

先ず課題点から言っておこう、すごくわかりやすい。

  • 本体重量 3.6kg、ACアダプタ1.2kgの超重量級、ACアダプタなんて19.6V 11.5Aで、230W級のアダプタだ。普通のノート2.5~3台分ある

この重さ故に本体の取り回しが悪い。本体はともかく、なんやねんこのACアダプタの重さはというレベルのACアダプタがついてくる。横幅が40cmを超えたのでその辺にある普通のカラーボックスに入りきらず、ノートパソコンなのに置き場所に困るというのが一番の難点だ。

  • JISキーボードはリターンキーまわりが寸詰まりになっている。リターンの横幅が足りてない

USキーだと比較的理想的なキー配置になっていて、USキー買うしかないって感じなのだが、上記の通り仕事で使う分には我慢するしかない。見た目の頼りなさの割には今のところミスタッチはしていないので、以外と考えてある形なのかもしれない。

  • Webカメラ付いてない。意識するの忘れた

正直カメラはほとんど使わないので、些細っちゃ些細な話。

ということで、リモートワークにもお勧めみたいな感じには全然なっていないのだが、それをカバーして余りある特徴としては、

  • ネットにパーツリストがあり、さらにパーツがeBayで買える

既にスペアのHDDマウンタを注文済だ。USキーボードも買おうかと思っている。Full HDのLCDはLCD単品もAssyのLCDユニットも選べそうで、気が利いている(ここに気を利かせる理由はわからん)が、パネル単品でUS$100超えてるので交換前提で安いモデルを買うみたいなのはお勧めしない。

  • 拡張ポートモンスターである

SATA HDDポートが2つ、mSATA SSDスロット1つ、光学ドライブ・もしくはストレージ用拡張ベイ1つで、ストレージ用のポートだけで4つある。現状、mSATAのSSDからブートしてSATAの1TBのHDDを2台突っ込んで試運転中。

上記のストレージ系の他にも、恐らく一生使わないスマートカードスロット、何か使いたいなと思ってもカードが見つからないExpressCardスロット、DVビデオが入るぞIEEE1394、何でHDMIじゃないんだろう、DisplayPort等も装備(HDMIがデフォになったのって第4世代のHaswellからなんだよねぇ)。

MXM接続でnVidia Quadro K4000M積んでるよ。グラボだけで100W食うよ。有線モデムもHSPA+のLTEもオプションで行けるよ。GbEtherもWi-Fi(3×3の11nだよ、絶命種)もBluetoothもあるよ。って感じだ。もうおなか一杯。

通信デバイス全部入りってのはこの辺りの世代(第3世代)ならではの仕様だなぁ。第5世代、Broadwell以降のIntelは省電力を意識しすぎて重厚長大ノートが先細りしていった経緯があり、こういうモンスター系ノートはIvyBridge, Haswell辺りが一番輝いていた記憶がある。というか、そういえば、HDDが二台はいるとか、メモリが4枚ささるとか自分もこの時代に開発した記憶があるなぁと思い出す次第だ。

Broadwell以降だとこの辺はゲーミングノートとして復活してくるのだが、そうなると付加価値の観点がハイリフレッシュレートのLCDだとか、OLEDディスプレーとか4K解像度とかの方向性になるので、ゲームはしないけどポートリッチなノートパソコンが欲しいって方はこの辺り、昔のワークステーションノートは一考する価値がありだと思う。

基本的な仕様としては第3世代Intel Core i7 Quad Core搭載で、メモリが16GBなので普通に使えるというか、さすが当時の価格でUS$500オーバーのCPUは伊達ではなく、今のところはさっくさく、一段快適な在宅勤務ライフにレベルアップしたと思う。

ということで、重さ以外はほぼ満足という結果になった。今後は空いているポート類が埋まるまでeBayで小銭を使いながら拡張遊びを続けることになるだろう。