Windows 8.1とWireless Display (Miracast)機能のセットアップ

Windows 8.1の新機能、Wireless Displayを使うにはどうしたらいいのかという話題だ。

Windows 8.1の新機能、「テザリング」と「Miracast」を試す
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20131015_619361.html
この記事は、記事中にドライバの対応が必要と書いておきながら、自分が試したドライバやFWのバージョンは書かないという何とも中途半端というか不親切な記事だ。

Intel製グラフィクス・Intel製無線LANを搭載した第3・第4世代Intel Core i CPUを搭載したPCはWireless Displayが有効になる

とりあえず、Intelプラットホームを採用したPCに関しては下記のドライバを適用してみよう。このドライバでWireless Display機能が有効にならない環境は、Wireless Displayが使えない環境だ。

スクリーンショットから察するに、先の記事中のIntel Display Driverは3282のようだがこのドライバは古い。Windows Updateで上記の3316以降のドライバに更新されるはずなのでなるべく新しいドライバを使うべきだ。

Intel製グラフィクス・Intel製無線LANを搭載した第2世代Intel Core i CPUを搭載したPCはWireless Displayが有効に”ならない”

第2世代Core iプロセッサはWireless Displayに対応しないそうだ。だが、これには問題がある。第2世代のCore iプロセッサはWindows 8の環境ではIntel(R) WiDiが使えていたのだが、Windows 8.1ではWiDiが使えない(互換性に問題がある旨の警告が出る)。つまり、アップグレードすると機能が減る。これは、アプリケーション提供元のIntelから救済があるべき状況だと思うが、今のところ(2013年10月)は何ともなっていないので注意が必要だ。

Intel製以外の無線LANに関しては、Windows Updateからの配布を除くとPCの製造元からデバイスドライバを入手するしかない。製造元のWindows 8.1対応状況を確認しよう。というか、まぁ、本来は対応状況を確認してからWindows 8.1にアップデートした方が身のためなのだが、やっちゃう人はやっちゃうだろうということで。

Intel製以外のディスプレーデバイスに関しては、nVidiaは使えないと表明しているのでダメ。AMDは使える環境もあるらしいのだが、私はそれを知らない。特にデスクトップ環境に関する情報はさっぱりだ。大体、デスクトップ環境でまともに使える無線LANなんてIntel製以外にあったっけ?あったら買っているはずなので恐らく無いはずだ。

TVアダプタ側の対応も必要

記事中には、受け側であるTVアダプタのFirmwareのバージョンの記述も無い。実際には受け側の要因で接続が失敗することもあるのだが(PTV3000はHDCP Authenticationのエラーが出やすい)、その辺りは一般ユーザーが判り得る範疇を超えているので、現実的にユーザーが出来ることはTVアダプタの製造元のWindows 8.1対応状況を都度確認するしかない。

下記のNETGEAR PTV3000のFirmware 2.4.19は最新版であるというだけで、Windows 8.1対応はしていない(Release noteに書いていない)。が、とりあえずこの最新版を使うのがいいだろう。

私個人としてはNETGEAR PTV3000よりは、こっちのActiontec Screenbeam PROの方をお勧めする。日本からだと買いづらい(オンラインショップしかない)のが難点。

NETGEAR PTV2000もFirmwareの更新をすればWireless Displayが使えるのだが、更新方法が非常に煩雑なのでとりあえず省略。この話はまた後ほど。

Wireless Displayのサポート状況は明確にはならないかも

Android 4.2のときにも全く同じ事が起きていたが、OSがWireless Display(Miracast)が使えると宣言することと、それを搭載した製品がWireless Displayを使えるようになる事には違いがある。Android 4.2を搭載した製品ならば必ずMiracastが使えるようになっていないのと同様に、Windows 8.1でWireless Displayが使えるかどうかは、製造元やチップやデバイスドライバを提供するベンダの都合によって変わってくるだろう。

受け側のTVアダプタにしても、新しいOS、新しいハードウェアに自社製品を対応させるか否かは、技術的に可能かどうかの他にも、それをやることで儲かるのか?作った製品をいつまでサポートし続けるのかという話題も絡んでくるので主に開発・サポート費的な都合で難しい場面が出てくるだろう。

この話題、短期的には解が無いのだが、Windows 8.1とAndroid 4.2両方でWireless Displayを使いたい人はとりあえずActiontec Screenbeam PROを買っとけってのが私が今出来るアドバイスだ。Amazonのアフィリエイトのリンクを張っておきながら、Amazonで売っていない商品をお勧めするというなんともしょっぱい展開になっているが、本当にお勧めなのだから仕方ない(2018/01/04追記:Amazonで取り扱いがあったのでリンク付けました)。