松下Let’snoteは2-in-1の勇となれるのか?

Let’snoteの基本戦略は「2-in-1」にシフト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20140501_646624.html

というか、これってIntelの基本戦略に乗っかっただけじゃないかと思わなくもない。

選ぶなら2-in-1タイプのUntrabook(tm)
http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/sponsors-of-tomorrow/ultrabook.html

年間計画の83万台に対して、実績72万台は達成率86%で全然いい数字じゃないと思うが、売り上げは伸びたらしい。堅い松下の商売からして多分黒字なんだと思うが、ノルマ未達で黒字にできるってのはやっぱ単価が高いのが効いているんだろうか?細かい所は知りようがないが羨ましい。

今後の計画に関してはまったく面白みがない。松下は基本的にIntelプラットホームべったりなので、Intelのマーケティングにまんま乗っかってUltrabookタイプの2-in-1を作るってのが無難な線だし、堅い松下は実際そうするだろう。単価を下げることができないのと、Atomを開発した経験値が無いと思われるので、安売りを目的とする今季のAtomを使うことは無いと予想する。TOUGH PADに使ってみてもいいと思うが、Baytrailを業務用にってのはまだちょっとないんじゃないかなぁ。

個人的には、タブレットはAtomプロセッサの方が分がいいと思っていて、その理由は主に消費電力だ。Apple, Androidあたりのタブレットの消費電力は高々10W程度だ。5V 2AのUSBケーブルで充電ができる。2Aという流量はかなりイレギュラーなのだが、この仕様を最初に採用したのはかのiPadだ。マーケットはこの状況に合わせて周辺機器もiPadが充電可能なものを用意している。

そしてIntel Core iプロセッサで商品電力10Wのタブレットを作るのは無理だ。

つまり、Intelがプロモートしている2-in-1のタブレットというのは平たくいうと、USBで充電できないタブレットみたいなPCだ。私はこれが気に入らない。ついでに言えばIntel Core iシリーズのプラットホームは3G/LTEが外付けだから、当面まともな価格では3G/LTE対応をしそうにないし、なーんか微妙な感じ。

LenovoあたりになるとUSBの形をしたケーブルに20V/2A(40W!)流して、Core iプロセッサにUSB経由で給電しているが、いやいや、別にUSBの形を求めてるわけじゃなくて、手元にあるこのモバイルバッテリが使いたいんだよ!Appleが作ったエコシステムに乗っかって3rdベンダ製周辺機器との使い勝手を考えてくれよ!って話であるのは言うまでもない。

Lenovo「Miix 2 11」~キーボードドック付の11.6型フルHDタブレット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/20140428_646451.html

価格的にも10万位が中心価格帯になりそうだし、正直なんか高い。Wi-Fiモデルで3~5万、3G/LTE通信対応モデルで5~7万位じゃないと、低価格路線に移行しつつあるスマホ勢と釣り合わないだろうし(SONY のフラッグシップ タブレットXperia Z2ですら前記の価格帯に入っている)、高級タブレット路線って言ってみようと思っても多分LTE対応する機種は少ないんだろうなぁと、とにかくバランスが悪いなぁと思う次第だ。

AtomあたりになるとUSB充電は余裕だし、単価も安い。かつてのAtomがそうであったように変な製品が出てくるかもしれない。HP mini 1000/210 Vivienne Tam Editionとか、SONY VAIO type Pとかそのあたりのデザインノートがまた出てくれると個人的には非常にうれしい。